4ヵ国語を話す子供たち 

〜多言語教育実験中?の我が家より〜

5.日本語

          片言で日本語の単語、スペイン語の単語を言い始めた頃の長男は私に対してもスペイン語で通す
          ことが多かったのです。そんな時は、必ず同じ言葉を日本語で言って長男にもリピートさせて
          いました。私が話す日本語は全部理解できるのですから難しくはないはずです。

          食べ物や飲み物を欲しがっている時もスペイン語で要求してきたら「何?もう一回言って?」
          と言い直しをさせました。お互い根気が必要です。

          それでも、周囲でスペイン語と日本語を耳にする・口にする割合は圧倒的にスペイン語優勢。
          言葉の修得度が上がるにつれて私に話す時もその傾向は益々顕著になってきました。

          そんな頃、私の両親がスペインに訪ねてきて、長男と初めて対面したのです。3才でした。
          スペイン語で私に話しかけることが多くなってきていた長男がいったいどうやって両親と
          意志疎通をするのか・・と家事をしながら聞いていると「おじいちゃん・・あそぼう」「おばあちゃん
          おなかすいた、なんかちょうだい」他色々と「日本語オンリー」で話しかけているではないですか。

          私は嬉しくもありちょっと不満もあって「ねえ、日本語そんなにわかるのにお母さんには
          どうしてスペイン語で話すの?」と尋ねると「porque tu sabes(だって、わかるでしょ)」と
          「当たり前じゃん」といった面持ちで言うのです。小さいなりに、人を見てここまで使い分けるのか
          と思いましたね。

          両親が日本に帰ると、長男もまた以前のようにスペイン語中心になってしまったので
          「3才だし、良い時期かも」と思い、夏休み2ヶ月近くを日本で過ごすことにしました。
          その間にどっぷり日本語に浸ってマスターして欲しい、というのが狙いでした。

          狙いは大当たりで、あっという間に日本語に慣れてしまい、九州のアクセントまでちゃんと
          マスターできました(笑)スペインに戻れば多少は忘れても、日本語の基盤は身についた
          だろうと思いながらスペインに着くと・・2ヶ月近くの日本滞在で、今度はスペイン語が
          出て来なくなっていました!

          夫にも「おとうさん」と呼びかけるのです。プレゼントに用意してくれていた自動車を見て
          「おとうさん、このじどうしゃかっこいいね」と平気で言っているのです(苦笑)
          そのうち「おとうさん」というのが通じないと気付いて、なぜか遠慮がちに「おとう」と
          呼びかけていたのが可笑しかったのですが、一週間でスペイン語もまた戻ってきました。

          それと同時に九州のアクセントが消えていました。おもしろいものですね。
          やはりその時の自分の生活にそれが必要かどうかというのが最優先になるわけです。

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